天平年間に建立された曹源寺
天平年間(729~749年)に行基によって創建された曹洞宗のお寺です。昔は宗元寺と書いていましたが、今は、東光山 曹源寺と言います。聖武天皇が諸国に国分寺を建てた頃に、公郷の古東海道に面した1町(109メートル)四方の広大な土地に土塀を巡らし、法隆寺と同じ様式の壮大な伽藍が建てられました。
鎌倉時代までは、創建以来の伽藍がそのままあったと伝えられ、源頼朝が神馬を奉納したという故事も伝えられていますが、鎌倉末期の1333年に起こった元弘の乱の兵火に遭い、薬師堂を除くすべてが焼失してしまいました。
寛永5年(1628)、徳川幕府の代官であった長谷川七左衛門長綱が薬師堂跡に現在の曹源寺を再建しました。現在の寺の姿になったのは昭和七年以降のことです。横須賀高校が建っている土地も、元々は曹源寺の境内だったようで、横高の敷地に立派な伽藍が建っていたのかと思うとワクワクしますね。