ガリバー旅行記と観音崎
ガリバー旅行記の中にガリバーが日本に立ち寄ったという記述があります。
We landed at a small port town called Xamoschi, situated on the south-east part of Japan; the town lies on the western point where there is a narrow strait, leading northward into a long arm of the sea, upon the north-west part of which, Yedo the metropolis stands.
立ち寄ったのは、ザモスキという日本の南東にある小さな港町と書いてあります。この町は、海峡の西岸にあって、その海峡は北にのびて細長い入り江になり、入り江の北西にこの王国の首都のエドがあると書いてあります。どう考えても、この細長い入江は東京湾で、港町は浦賀のあたりです。
一説によると、ザモスキとは、ロシア語のようなスペルですが、Xamoschiと書き、観音崎というのが定説になっているようです。観音崎→カンノンザキ→Kannonsaki→Xamoschi→ザモスキとなったらしいのです。KはXに、nnはmに、akはchに見えたのでしょうね。300年も前に、小さな島国の田舎町をよくこの名作に登場させてくれたものです。
後に三浦按針になるウイリアム・アダムスは、1600年に日本に漂着していますので、その話を参考にガリバー旅行記をスウィフトが書いたのではないかとも言われています。三浦按針がガリバーのモデルだという説もあるようですね。
これにちなんだイベントである「観音崎フェスタ」が、11月3日(祝)にあるようです。
https://www.cocoyoko.net/event/kannonzaki-fes.html
ガリバー旅行記は、風刺物語で大人でも楽しめる本です。秋の夜長に、読み直してみたらいかがでしょうか。(高25期 廣瀬隆夫)