孔子の言葉<父母は、ただその疾(やまい)をこれ憂う>

<父母は、ただその疾(やまい)をこれ憂う>
【解説】
親というものは子どもの健康だけが気がかりなものです。
(魯の国の公室の一族で重臣の孟武伯(もうぶはく)が孔子に質問した。「孝というのはどういうことでしょうか?」その時、孔子がポツリと、ひとことだけ言った。「子として、こうした親心に思いを馳せること、それこそが孝の基本だ。」孔子のいう「孝」は、人間としての自然な親子の情愛に根ざしたもので、後世の儒教が封建的な秩序の支柱として親の権威を強調した「孝」とは全く違うものです。)
【私見】
親が子を思う気持ちを言ったものですが、親子の情愛のキャッチボールを表した問答集が良いですね。私は、親の権威をことさら強調する儒教の教えに矛盾を感じていましたが、この、問答集で理解ができました。孔子の本当の気持ちが誤って伝えられている部分もあるんですね。

<食飽(あ)かんことを求むるなく、居安(やす)からんことを求むるになし>
【解説】
贅沢な飲食、安楽な住まい、こういうものを過度に追い求めてはいけない。
【私見】
過食が健康を損ね、収入に見合わない住宅ローンが生活を破滅させます。飽くことを知らない人間の欲望は化石燃料を食い尽くそうとしています。放っておくと人間の欲望には際限がありません。生活を向上させようとする欲望は必要であり、健全なものですが、適当な自己抑制を加えないと、身を滅ぼすことになります。
(横須賀高校 昭和43年卒業 山田 友造)

    コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です