▶市立総合高校グランド脇のホルトノキ
横須賀市立総合高校グランド脇の街路樹になっているホルトノキを撮影しました。(2018年7月17日 高12期 山本誓一)
⇒ホルトノキの名前には、おもしろいエピソードがあります。「ホルト」とはポルトガルのことを意味しますが、実際はポルトガル原産ではないのに平賀源内が間違って命名してしまったという説。もう一つは、江戸時代に薬用に使われていたオリーブ油(ホルト油)が採れるオリーブの木と誤解されて名前が付けられたという説。両方とも間違っていると、植物学者の牧野富太郎氏が、自著で怒りをぶつけているんです。
「・・・我国の徳川時代における本草学者達はヅクノキ一名ハボソを間違えて軽率にもそれをオリーブだと思ったので、今日でもこの樹をホルトノキ(ホルトガルノ木の略)と濫称しているが、それは大変な誤りだ。そしてこのヅクノキをオリーブと間違えるなんて当時の学者の頭はこの上もなく疎漫で鑑定眼の低かったことが窺(うかが)われる。・・・」
このような論争があっても、ホルトノキ科、ホルトノキ属、ホルトノキという名前が残ったんですね。平賀源内のことですから土用の丑の日のウナギのように、南蛮渡来の木として、ひと儲けしようと企んでいたのかもしれませんね。人間が勝手に騒いでいるだけで、木から見たら笑止千万。この木を見たら、このエピソードを思い出してください。