▶みなさん、血圧はどうですか?
健康診断の時に、とある病院で、突然、高血圧の診断をくだされた時のお話です。(高22期 伴野明)
予約しておいたせいか、自分より先に検査している人が一人だけで、なんか病院内が「ガラン」としていました。看護師二人が付いてレントゲンとかの検査を次々回ったんですが、60代の先生がずっと一緒に付き添って回るんです。何も言わず何もしないで、ソワソワした感じ。
「何か言いたいのかなぁ?」と違和感がありました。検査が終わると先生が待ち構えていました。
「はいはい……うーん、あっ血圧の下が高い、107-140」と看護師が渡した紙を見ながら看護師の血圧計を受け取ってもう一度測定しました。
「100-140、うーんやっぱ下がね……」と言いながら何か書き始めました。
「一週間分薬出したから、来週この健康診断の結果を見るときにもう一度、血圧を確認しましょう」と言います。
「ん……なに言ってるんだろう、100-140だったら、昔なら大丈夫、最近の無理矢理シフトされた基準では高血圧帯には入るが、現実的にはほぼ大丈夫」そう思っている私に「この処方箋出して薬もらってください」と言うんです。
「この状況でいきなり高血圧の診断が確定、処方箋書くってありえないだろう、『高めだけどどうしますか?』くらいなら分からなくもない」と思いましたが「来週、結果を見に来るんだから」と黙って受け取りました。
一週間後、「検査の結果は、大体だいじょうぶだね。じゃあ血圧見ようか」そういって先生は前回と違ってアナログの血圧計を使いました。
「80-130、ほうら血圧、落ち着いてきたでしょ、じゃあ二週間分、薬出しましょう」そう言って先生は、また処方箋を書き出したんです。
「あっ、それ、いいですから」と私が言うと「あのね、薬やめると血圧戻っちゃうよ、いいのぉ?……」と上目使いのダミ声で言うのです。もう、頭にきて言っちゃいました。
「薬、買ってないですよ、だから飲んでないの!」
「ええっ……」と叫んで先生、のけぞっちゃった。
私が初めて血圧を測ったのは33歳ごろで83-133でした。3が並ぶので覚えています。慢性糖尿病でインスリンと注射器などを常時持ち歩いていて健康に気を使っている知り合いの人に「あなた、血圧はどうですか?」と聞かれ、「一度も測ったことないです」と答えると「いま、血圧計持ってますから測りませんか?」と言うので、測ってみました。
「うわっ、83-133、何という理想的な……あぁっ羨ましい」と泣きそうな顔で言われました。
それが現在では『高血圧扱い』されるのです。血圧が「医師の飯のタネ」になっているということはよく知っていましたが、こんなにあからさまにやるとは。
みなさん、血圧はどうですか?
のけぞった先生の姿を見たかったですね。私も、健康診断でいつも血圧が高いと言われています。でも、年々上がっていくわけではないので、病院で治療を受けずに、医師に言われた対策をやっています。タクワンなどの塩辛いものは食べない、ラーメンの汁や味噌汁を飲まない、運動をする、体重を落とす、などです。高血圧は、様々な病気の引き金になるようですので、気をつけたいですね。
高血圧との付き合いは一生ものです。一度薬に捕まると、離してくれませんね。お大事に。