▶台湾高鐵(新幹線)で足がツる(高22期 高橋 克己)

年齢(とし)のせいか近ごろ良く足がツる。多くは朝寝床で伸びをした時、そして床に置いた青竹踏みをしながらPCに向かっている時だ。部位はたいがい土踏まずである。

同級生にフラダンスに凝っているご婦人がいて、先日、4時間も立ちっ放し、踊りっ放しで帰宅した途端、やはり足がツったそうだ。どの辺りがツったかは聞き洩らした。

少し前に台湾在勤時の段ボールを整理していたら、当時使っていた手帳が出て来た。ルーズリーフ式だから2年3ヵ月分ある。読み返して驚いたのはゴルフの回数、何と125回もやっていた。2年3ヵ月は117週だから週一以上ラウンドした計算だ。

日本のゴルフは今やカート&セルフが主流のようだ。台湾のゴルフもカートだが、キャディさんが二人つく。が、例外があって林口(りんこう)ゴルフクラブはカートなし。125回のうち歩いてラウンドしたのは林口での数ラウンドだけだった。

悲劇は林口帰りの高鐵(新幹線)で起きた。最寄りの桃園駅から左営(高雄)駅までの帰路、座席に座って直ぐに足がツったのだ。部位は右足の太腿の付け根辺り。歩いてのラウンドが祟った。

とても座っていられないくらい痛いので、仕方なく立ち上がって足を伸ばす。座っているより痛みは薄らぐが、他の乗客のいる車中で一人座らずに立っている図は想像したくない。

どうしたかというと、連結部まで座席の取っ手を伝いながら歩いたのだ。幸い最後部の車両だったので、ドアのガラスから車窓の景色を眺めるふりをしつつ、痛みが治まるのを待つことにした。

ところがしばらくすると、ワゴンを押して車内販売の女性が来るではないか。実は私は高鐵コーヒーの大ファンで、左営⇔台北の2時間に2杯は飲む。当時(13年頃)は一杯50元(=150円)だった。若くて容姿も愛想も申し分ない女性が、いつもポットからなみなみと注いでくれる。

その販売嬢も折り返しの束の間の息抜きをここでするらしく、私と反対側のドアで身繕いなどしている。程なくまた販売に向かったが、「この日本人、なんでここに立ってるの?」ときっと思ったことだろう。

その気まずい時間から10分経ち、15分経つが足のツりは治まらない。30分ほど経ったろうか、例の販売嬢が再び現れたのだ。明らかに私より向こうの方が驚いている。そりゃそうだ、「席が空いているのに何が悲しくてデッキに30分も立っているの?」と誰しも思う。

こんな時、言葉が通じたなら「いやあ、カートなしでゴルフをしたので足がツってしまって座っていられないんです。座席で立っているのも変だし、ここでこうして鎮まるのを待っているんですよ。コーヒー一杯頂こうかな」などと話し掛けたに違いない。

幸い販売譲と3度目の遭遇をすることなく、日立製の高鐵車両は左営駅に滑り込んだ。

    ▶台湾高鐵(新幹線)で足がツる(高22期 高橋 克己)” に対して4件のコメントがあります。

    1. 高22期 伴野 明 より:

      高22期 伴野です。
      「年齢のせいか近ごろ良く足がツる」と書かれていますが、そうかもしれないし、違うかもしれません。
      私は、普通に寝ていて、「イテテテ」と脚がツッて眼がさめた事がありました。脚というのは常にふくらはぎでした。直し方は知っていたのですぐ直りましたが、原因不明でした。
      特に脚を使ったりせず、いつもと変わらぬ毎日なのに時々ツる。そうだったのは38歳の時の事です。
      今はその症状は全くありません。何が違うか。
      体重です。
      38歳の時は私の最大体重92kgだったのです。あることに気づいてダイエットを開始、約2年で30kg落としました。以後、リバウンドなし。そして脚がツることはありません。

      体重は年齢と共に減少して行くのが正常だと思います。年齢に関わらず同じ体重を維持しているのは、どんどん過体重になっていることになります。その意味では「年のせい」とも言えますが。

      73歳の私は現在60kgですが、75歳には57kgにするつもりです。100歳だと40kgになるのか……(笑)

    2. 松原隆文 より:

      克己殿、小生も足が痙リます。最初は60才前の秋でした。自然薯を掘りに山林に行ったんですね。その日の夜中に突如足が痙りました。もう恐怖で、救急車か!と思いましたが、脚をさすりながら部屋を歩いて水を飲んで、なんとか収まりました。
      それから時々足が痙るようになりました。貴兄も知っている和田のkさんからツムラの68という漢方をもらいました。これを飲むと治まります。今年になって、掛かりつけの医師に尋ねました。詳しくは忘れましたが、カリウムが影響しているというのですね。ツムラ68はカリウムの値が低くない場合は飲まない方が良いと言われた記憶があります。とにかく水を飲むのが良い!ということでした。枕元に水を置いています。柔軟体操をやればいいというものでもなさそうで、かなり、厄介ですね。

    3. 高橋克己 より:

      本題からは外れますが、松原さんは「痙る」と書いていますね。「つる」と入力して「痙る」と変換されたのですか? 
      「つる」では芸がないので「デジタル大辞泉」を引いたら、「吊る」と「釣る」しか載っていない。これらもナンなので「ツる」としたのですが、なるほど「痙る」がズバリですね。
      「新漢語林」は「痙」の字に「ひきつ-る」と「つ-る」の読みをちゃんと載せています。
      ひとつ勉強になりました。

    4. 松原隆文 より:

      漢字というのは見ただけで意味を感じますね。
      アルファベットはそれがない(文字に意味がない)ので、純粋に思考が出来るということを聞いたことがあります。

    コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です