▶思えば遠くへ「2024年初夏の旅③」(高22期 加藤 麻貴子)

・5月17日(金)晴 09:00ホテル発ー09:55城山展望所ー10:40九重ー行橋ー15:30新門司フェリーターミナル(下見のため)ー16:30門司港プレミアムホテル

阿蘇を出発し、城山展望所から阿蘇のカルデラフィールドを眺め惜しみつつ門司を目指しました。10時30分に大分に入り、九重連山のやまなみハイウェイを、新緑の柔らかい緑の丘陵地帯がどこまでも続く素晴らしい景観でした。闘病中の兄に写真を送ると「この山並みをバイクで走る日を目標に頑張る」と返ってきました。中津を通って行橋からとりあえず新門司フェリーターミナルを下見、新門司港は広大で3バースくらいあり、また工事中で港湾はさらに広がると感じました。

そこから約30分走ると、壇ノ浦には関門橋が架かり、駅員の制服、ホームも含めてJR門司港駅の大正レトロな世界が広がっていました。駅舎も素晴らしいですが、駅舎内のスターバックスもノスタルジックな空間です。他にも旧門司三井倶楽部、旧大阪商船、旧門司税関など明治から昭和初期の建物が多く残っており、関門トンネルが開通するまで九州の鉄道の玄関口として栄えただけのことはあると思いました。黒川紀章設計の高層マンションの31階にある展望室から街並み一望の夕景夜景を楽しみました。

・5月18日(土)晴 08:11門司港発ー鹿児島本線の直方行きー08:23小倉着ー08:52小倉発ー新幹線のぞみー09:10新山口着ー09:33新山口発ー09:57山口着ー10:17山口発ー山口線益田行ー11:29津和野着

この旅行の最後の日、夜中まで時間を潰さなければなりません。そこでホテルに車を預け、島根県の日本海にほど近い津和野に行くことにしました。3時間以上かかりましたが行っただけのことはありました。山間に突然現れる津和野、市役所など公共の施設は昔ながらの建築をそのまま使い、街に張り巡らされた堀には大きな鯉が泳ぎ、藩校の養老館、カトリック教会、森鴎外記念館など江戸時代にタイムスリップしたかのようでした。駅前の安野光雄美術館で一休み、プラネタリウムではひと眠りしてしまいました。

・16:12津和野発ー代行バスで新山口ー18:23新山口発ー新幹線ー18:55小倉発ー鹿児島本線ー19:09門司港

SL山口に乗車の予定でしたが車両の不具合で運休となり新山口駅まで代行バスで行くことになりました。ほぼ鉄道と並行して走っているので沿道には所々、撮り鉄が待ち構えていました。きっとがっかりしたことでしょう。彼らには気の毒ですし、私たちもSLに乗れなくて残念でしたが、私たちは指定席券を払い戻してもらって少し得した気分でした。それにしても門司港は素敵でした。名物は焼きカレーの様です。丸いグラタン皿にカレーライス、真ん中の窪みに卵、その上にチーズがまぶされこんがりと焼かれています。昨日に続いて夕食は焼きカレーとなりました。

・22:30新門司フェリーターミナルー23:50東京九州フェリー”それいゆ”出航ー19日08:45横須賀着岸

長い1日、いえ、長い旅行も終盤です。横須賀まで約21時間、旅の疲れを癒しながら帰りました。雨で視界は悪く夜でしたが、東京湾に入ると観音崎、猿島の影も分かり、横須賀の街の光と「三笠」を標に接岸して私たちの旅も終わりました。

日本の発祥は九州だと思い知りました。関東はたかだか鎌倉時代以降の登場です。阿蘇を中心に神社、水田の規模、人々のおおらかな元気さ、そして古いものを大切にしながらも新しいものも取り込んでいく、そんな九州人の気骨に触れたような気がした旅でした。

    ▶思えば遠くへ「2024年初夏の旅③」(高22期 加藤 麻貴子)” に対して4件のコメントがあります。

    1. 廣瀬隆夫 より:

      私も、日本の文明の発祥は九州だと思います。九州の人は、新しいものを取り入れていこうという気質があると思います。勤めていた会社での話ですが、新製品を開発して1号ユーザーで導入が決まるのは、福岡支店が多かったように記憶しています。大阪や東京の支店は慎重でした。

    2. 高橋克己 より:

      2つ質問です。
      ①この旅程はどのようにして立てたのですか? つまり、先ずは行き先の選定、次にそこに至る交通手段(きっとこれが一番面倒)、そして宿泊先や食事処などの調査方法。
      ②「思えば遠くへ」は九州出身の海援隊のヒット曲を意識した表題ですか?

    3. 加藤麻貴子 高22期 より:

      質問にお答えします。
      ①できるだけ遠くに行くこと、瀬戸内海を日中に航行するフェリーを使うこと、神宮などを幾つか参拝することを軸に選びました。ナビに目的地、あるいは「道の駅」を入れ、案内してもらいます。車以外は新幹線、ローカル線、バスです。新幹線以外は1~3時間に一便ということもあるので「待つ」を楽しみの一つにしました。
      最終日はフェリーの出航が夜中ということで丸1日どうするかで悩みましたが島根県の「津和野」にしました。
      宿は贅沢言いません。シティホテルで十分です。大浴場と朝食が充実しているのでドーミーインがあれば迷わずそこにします。食事は二人とも下戸なのと沢山食べられないのでコンビニや道の駅で簡単に済ませました。お酒を嗜んでいればもっと食事を楽しんだと思います。九州の料理は充実してました。トンカツは分厚く、餃子は太って太っており、ローストビーフ丼もたっぷりでした。
      ②「思えば遠くへ」は海援隊のヒット曲でしたか?知りませんでした。最後の文末に「思えば遠くへ行ったもんだ」の一言を入れ忘れました。

      1. 高橋克己 より:

        2ー知らずに付けたとはビックリ。西叶神社のお導きですよ、きっと。

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