▶瑞雲展(書道)に行ってきました(高23期 石渡 明美)
7月3日、19期の折居 孝先輩が出展されている瑞雲展(書道)に行ってきました。暑かったけれど上野公園は風が吹いて気持ち良かったです。まず、2階のレストランで窓の外の緑を見ながらちょっと遅い昼食。
受付で先輩の作品の展示の場所を教えていただいてから、じっくり鑑賞してまわりました。
「伊勢物語」と「金色夜叉」の内容が似ているということだと思うのですが、おもしろい取り合わせですね。その奥深い研究心に、ただただすごいな〜と感心!自作の小品はいつもと同じ大きさ、まわりの作品に比べてびっくりするくらいの小ささです。
他にもたくさん書道展とか絵画展があったので行ってみようと思い、1ヶ所だけお邪魔してみました。学生さんの書も元気でとても良かったです。
それから、ちょっと不忍池まで足を伸ばしましたが…
一面蓮の葉っぱでした。
高22期 伴野です。書道という文化があるのは日本だけなんでしょうか。中国にはあったようですが、今はどうなのか? 一時、安倍晋三さんと習近平の「書」の比較が話題になっていましたね。書道は「道」と言う通り、形の評価だけでなく、「書」が伝える「力」を感じます。
私は一時、(中1ごろ)レタリングに嵌まっていました。アルファベットは文字数が少ないので、「形」を追うだけだったように思います。
仕事を始めて海外に行きましたが、必ずサインを求められます。私がスターだったら嬉しいのですが、「漢字のサイン」に有難みを感じるだけようでした。「文字に意味がある事」自体も「楽しい」のだそうです。
自慢話が一つあります。
中三のとき、クラス内での書き初めコンテストだったか、その時見事「金賞」を取りました。
その事は自分では忘れていたのですが、親が現物を保管していてくれました。
書道教室に通っていた同級生を押さえての金賞だったので、親は大喜びしていました。
実は私も、書道教室に行った(というより、行かされた)のですが、三回行って止めてしまいました。以後、行った振りをしたサボリでした。
なぜかその時、書道の「コツ」みたいなものはイメージとして掴んでいたので。その書き初めコンテストの時は「よおし、一発決めてやる」みたいな感じで、半日かかって五十枚ぐらい書いた内のベストなものを出品したのでした。
書は漢字文化の粋ですから、日本のみならず中国にも朝鮮半島にもありました。台湾故宮博物院の宝物の過半は書画の類で、王義之や顔真卿らの書が展示されています。
「ありました」と過去形にしたのは、近現代になって朝鮮半島ではハングル、中国では簡体字が日常使われているからです。が、芸術としての書は廃れていないと思います。
繁体字が使われている台湾では、今も書画は教養人の嗜みの一つとして盛んですよ。当然ですが、子供も大人も私が書けない様な旧漢字をすらすら書くのには驚かされます。
日本語世代のロータリークラブで知り合った台湾五大家族の一つ、高雄陳家の末裔・陳田禮さんは立派な篆書(てんしょ)の年賀状を毎年LINEで送ってくれます。
因みに、田禮さんは早稲田の理工、奥様も政経の留学なので、日本語が堪能。高雄日本人学校の土地建物を提供してくれていた田禮さんの従兄の田柏さんは慶大医卒で、こちらの一党はみな慶応留学です。
日本でもこういった書道展が行われ、見学に訪れる方が少なからずいるというのは実に素晴らしいです。
友人三人がアラビア書道を習っていてその書道展を見に行ったことがあります。韓国語(ハングル)とモンゴル語の書道も同時に開催されていました。アラビア書道はコーランが描かれていると思うのですが、作品としてはまるで絵画のように美しいものでした。彼らの先生は本田孝一さんというアラビア書道の大家でイスラム世界でも認められているほどです。真偽は確かめていませんがアラビア文字を縦書きにしたのがモンゴル文字と聞いたことがあります。日本の50音にとても似ています。モンゴル書道の作品に「吉祥」がありました。祥のルーツはモンゴルなのでしょうか?
調べた訳ではないですが、「羊」は遊牧民にとって捨てるところのない重要な糧であり、きっと良いことを著すので、モンゴル発の可能性があるかも知れないですね。