▶77期の男子生徒との会話(高22期 高橋克己)
中央に出ると大概三笠通り入り口の「タリーズ」か大滝町の「ミスド」に行く。前者にはwifiがあり、後者では新聞(読売)が読めるので、1-2時間は涼しく過ごせる。3階まであって広い「タリーズ」は、さながら私の時代の図書館よろしく、参考書を開いて勉強する者、イヤホンを付けてPCを開ける者、偶に本を読む者もいる。勿論昼寝も。
先日も私の隣の高校生と思しき男子が「日本史」の教科書を開き、カラーペンで頻りにマークしている。折を見て「高校生?」と私、「3年です、受験勉強してます」と耳にピアスをしている割には真面目な答え。「どこの高校?」、「横高です」、「へー、おじさんは22期だけど、何期?」、「77期」とのやり取りの後、「どこを受けるの?」、「MARCHです」と彼、明治・青学・立教・中央・法政を指すことは知っていた。「日本史勉強してるとこ見ると文系?」、「はい」というのでちょっと実力を試したくなった。
「下関条約の第1条は何か知ってるか?」と私、彼が「遼東半島・・」と言いかけると、近くの同級生が「2億テール」と割り込んで来た。「それもあるが、第1条は朝鮮半島の独立だ、日露戦争の目的もそれだ」と私。続けて、北清事変(柴五郎の活躍)⇒我が陸戦隊の厳格な軍紀と明朗さを世界の賞賛(中国への駐屯許可)⇒日英同盟+高橋是清が売りに行った外債の半分をユダヤ人のヤコブ・シフが購入(シフらがポグロムに怒り、ロシア革命を支援したのと同じ理由)⇒かくて日露戦争に勝利(三国干渉の汚名を返上)、辺りまでを一気に話し、歴史は因果関係で覚えると良いと解説した。
二人とも目を丸くし「何だこのじいさん、頭おかしい?」という態。おじさんは横高で勉強以外のことに打ち込んだせいで浪人したが、1年間みっちりやれば、横高に入る頭があるのだから、私立はどこでも入れるよと励ました。が、追い打ちだったかも知れぬ。
彼らにとっては多分可笑しくしかも不可解なじいさんだね。
小生がいて、生徒達が世界史やっていたら、「なぜドイツの国名は、ドイツ王国ではなかったの?」って尋ねてみるね。