▶宇都宮のLRTに乗ってきました(高17期 和田 良平)
■ 三浦半島でLRTは活躍できないか?
LRTとは、Light Rail Transitの略で、北米の都市旅客鉄道の一種で、輸送力が従来の路面電車と地下鉄との中間となるものを指すとウィキペディアにあります。
私はいろいろな趣味がありますが、鉄道もその一つです。宇都宮のLRTは、以前から気になっていた乗り物で、神奈川県からは都心を越えていかなければならないので、ちょっと壁がありました。しかし、浦和に住んでいる小学校3年生の孫が、電車大好きなので、「乗りに行きたい?」と聞いたら、行くという返事だったので、腰を上げました。
なぜ興味を持ったかというと、葉山町は鉄道がなく、出かけるにはバスか車です。バスは時間が当てになりませんので、鉄道があったら良いなと思っておりました。それがLRTの活用にヒントがあるのではないかと思ったためです。
<宇都宮の始発駅に入線してくるLRT車両>
■ 昔は三浦半島一周計画があった!
京浜急行電鉄は、以前は「新逗子駅」現在は「逗子・葉山駅」と名を変えていますが、ここが終点です。しかし以前は三浦半島をぐるっと回る計画があり、京急はその免許を持っていましたが、すでに返却してしまったそうです。何年か前に当時の原田社長にお聞きしました。残念です。
このあたりの経緯は、ネットを検索するといろいろ出てきます。
少し前の「ブラタモリ」でも、逗子・葉山駅の回でやっておりましたね。
こんなブログもありました。
https://motoi-tsunoi.seesaa.net/article/201508article_11.html
■ とにかく行ってみよう! 宇都宮は餃子が名物!
当日は日曜日でしたが、あまり朝早くは大変なので、9時少し前に逗子駅を出発するスケジュールとしました。大宮までは東京上野ラインです。大宮でせっかくだから新幹線で一駅。
宇都宮到着10時48分でした。逗子から2時間弱。からり近いと感じました。
宇都宮というと、食べ物は「餃子」です。昼前でしたから、まずは昼食を。駅ぞばにある有名店で餃子ご飯。普通の餃子でした。お土産にも買ってきましたがね。
肝心のLRTは、宇都宮駅の東口の2F通路から直接エスカレータで降りたところがスタート駅。改札口はありません。料金は電車に乗ってから中で支払います。
上記写真は、始発駅に入ってくる車両です。駅は、島式の両側に線路があります。電車の床が低いので、駅のホームも低く安心感があります。昼間は左側のホームしか使っていないようですが、朝晩は両側を使うようです。
路線は、現在1路線だけで、宇都宮駅から東側にある芳賀工業団地への足として昨年8月に開通しました。長さは、14.6kmあります。逗子駅から三崎口駅まで、葉山町経由で計測すると、17.2kmでした。長井の農産物直売所の「すかなごっそ」までは、14.3kmですから、そんなところでしょうか。
こうして比較すると、なんとなく実感が出てきます。
■ 宇都宮のHPには、詳細が載っていました
・運転時間帯 午前6時台~午後11時台
・所要時間 約44分(快速運行の場合 約37分~38分) ←快速は平日の朝に2本だけ
・最高速度 時速40キロメートル
・需要予測(平日) 1日当たり約16,300人 ピーク時最大断面 1,885人(1時間あたり・片方向)
・運行間隔 ピーク時:6分間隔(10本・1時間当たり)
・オフピーク時:10分間隔(6本・1時間当たり) ←平日の昼間は、12分間隔
・運賃 初乗り150円~400円(対距離制)
・運賃収受方法 ワンマン運転(ICカード主体) ←現金も使えます
・営業キロ :14.6キロメートル(複線)
・全体計画における優先整備区間JR宇都宮駅東口(宇都宮市)から本田技研北門(芳賀町)
・自動車交通との併用区間:約9.4キロメートル LRVのみが走行する専用区間:約5.1キロメートル
・停留場数 19箇所(100パーセントバリアフリー)
・低床式車両(LRV) 17編成(3車体連接、全長:29.52メートル、定員:160人)
・事業方式 公設型上下分離方式
・軌道運送事業者(営業主体:上) 宇都宮ライトレール株式会社(平成27年11月9日設立)
(宇都宮市、芳賀町、地元経済界、交通事業者等が出資する官民連携による新会社)
・軌道整備事業者(整備主体:下)宇都宮市、芳賀町
・概算事業費 約684億円(宇都宮市域:約603億円、芳賀町域:約81億円)
■ 三浦半島西側に比較すると
このLRTの料金は、最長で400円です。比較すると、京急の現在のバス路線では、JR逗子駅から「すかなごっそ」までの直通はないので、近いバス停の「長井」までは、600円。2/3の料金です。
停留所の数は、宇都宮は19ですが、三浦半島西海岸は、長井までで33カ所あります。やはりバスの方が停留所は多いですね。
宇都宮LRTは、上下分離方式と言って、用地買収やレールの敷設は市などが負担し、運行は第3セクターが借り賃を払って運用するという方式です。
上の写真は運転席です。ワンマン運転ですから、運転手だけです。真ん中に座って運転します。いろいろなところをモニターする画面が8台もあります。
これが車内です。床が低いので、天井が高く、開放感があります。窓も大きいので明るく気持ちが良いです。
料金の支払いは、SuicaやPASMOが使えます。注意するのは、乗るときと降りるときではタッチする端末が異なります。下記写真のように、載るときは、緑色をした下側で、降りるときは、オレンジ色の上側です。これは間違えている人が沢山見受けました。少々わかりにくい感じがあります。
電車は3両連結の一体型です。
この2枚の写真は、車両の連結部です。通常の電車のように、渡り板がバタバタとして、挟まれたや怖いなどと考えることはありません。フラットになっています。左の写真が直線道路を走っているところ。右の写真が、曲がり角を走っているところです。つまずいたりすることはなく、大変安全です。
■ 時刻表は素晴らしい
運転間隔は、6分~12分で、時刻表を見ると、感心します。
同じ時刻に電車が来ます。鎌倉の江ノ電では、12分間隔で電車を運行しています。これは、単線なので、電車を入れ替えなければならず、こういう方式なのですが、宇都宮のLRTは、複線だからそういう縛りはありません。しかし、ほぼ時刻が決まっていると言うことは、乗り降りする人からすれば、大変便利です。地方の鉄道は、1時間に1本とか2時間に1本とか言うダイヤがありますが、乗客の利便性を何も考えていないダイヤです。
乗る人が少ないから電車の本数も少ないのだと言っても、言い訳にしかなりません。廃線に持って行く道筋でしかないと思います。
最低でも1時間に3本。20分間隔での運用をしなければ、地域住民は車に行きます。しかし、高齢者が増えてくる社会の中では、地域住民の足にはなりませんね。
■ 三浦半島に未来はあるか?
さて、我が半島はいかがでしょうか?現在鉄道敷設の免許を持っているところはないでしょうから、過疎化していくんでしょうか?鳥取県や島根県ならいざ知らず、(両県の関係者の方ごめんなさい))首都圏の神奈川県ではどうでしょうか?
葉山町は人口が増えていますし、子供も増えています。
しかし、三浦市はどん詰まりですから、発展の余地はなかなか難しい。堀口大學作詞、團伊玖磨作曲の横須賀市歌の5番では、「わたすかけ橋 天そそる 横断道路 ひと跨ぎ 東京湾も」とありますが、現時点ではどう考えても実現は不可能です。しかし、三浦半島一周はその可能性はないとはいえないのではないかと思います。
どこが主体になるかわかりませんが、逗子市、葉山町、横須賀市、三浦市が手を組んで、知恵を絞れば何か良い案は浮かぶのではないかと考えました。
私は、昔は葉山町は独立独歩だと考えていましたが、少子化と経済の低下ではこのままではいけないと考えるようになりました。
上記4市町村が手を組む可能性はないのでしょうかね?(了)
三浦半島を一周するLRTができたら良いですね。山が多いので大変でしょうが、もう一度、原田会長に検討していただきたいですね。
以前から思っておりました。ぐるっと回ったら便利かな?と。少子化と、衰退の中でどうすれば良いかですねえ。
三浦半島の鉄道計画は私も個人的にいろいろ構想してきました。
相模湾に臨むLRTは良いですね。
ほかにも馬堀海岸の岸壁に砂浜を再現してまぼちょく道路脇にもLRTを走らせる計画や田浦4丁目の京浜急行と横須賀線の交差地点に接続駅を新設して交通の便を良くして過疎化する田浦を活性化する計画などの三浦半島改善計画案があります。
生きているうちにどこまで実現できるかわかりませんが布石を投じておくことくらいはできるのではと画策しています。
三浦半島では、JRより京急の方がはやっていますね。私はずっとJRを利用していましたが、退職してからは京急一本槍です。
田浦町4丁目の京浜急行と横須賀線の交差地点に接続駅を作る案はこれまで出なかったのでしょうか不思議でなりません。
田浦町2丁目から泉町への梅林近くに駅を新設する案はあったようですが地元の反対で潰れてしまいました。
京浜急行とJRが不仲なのか横須賀線が京浜急行の北側を通っている地域は取り残されたままで田浦町にはスーパーもコンビニもありません。
田浦小学校は児童数激減のため今年度で閉鎖となり来年度からは長浦小学校に統合されます。
田浦町4・5丁目の児童はあそこに駅があれば安針塚駅まで電車で通学できるのに。
LRTは逗子から葉山経由で衣笠までもあると良いですね。
相模湾沿いの三崎方面へは景観保護のため地下鉄が良いかも知れません。
髙橋揚一さんのレスにある、まぼちょく云々は以前汐入に住んでいた大橋さんという人と意気投合して案を練った事があります。といっても文書や図面はなくデザイナーであった大橋さんが描いた車両の絵だけでした。
その時に二人でごちゃごちゃ話していた内容は、かいつまんで言うと
・名前はヴェルニー鉄道とする(修善寺にあるロムニー鉄道をもじったもの)
・起点はJR横須賀駅、終点はまぼちょくの終点まで、または更に観音崎まで延伸
・費用面で路面電車方式(いわゆる鉄道ではなく軌道)今で言うLRT
・車両は先頭が蒸気機関車の形状(実際は電車)←これのデザイン画を描いていたような気がする
私は単なる遊びの空想話として会話していましたが大橋さんはとても本気になっていました
現在なら架線も必要のない電車があります
和田さん惜しい事をしました、宇都宮から烏山まで走っているJR烏山線はバッテリー電車で終端駅と架線のある区間で充電し、無架線部分はバッテリーで走ります。終点の烏山駅に固定の設備があります。
補足
ロムニー鉄道の大元はイギリスの現存する保存鉄道です
SLを走らせています
江の電は現在のダイヤでは14分間隔かな〜
混雑が激し過ぎて単線12分間隔が維持できなくなったらしい
やはり複線にはかないません
15インチのロムニー・ハイス&ディムチャーチ鉄道ですね。
ヴェルニー鉄道はベルニナ鉄道と姉妹ですかね。でもVとBの違いで残念でした。
コメントに画像を貼れると良いのですが私もまぼちょく道路と新馬堀海岸の砂浜とLRTの合成写真と地図を作ってあります。
生きている間にヴェルニー鉄道案を具体化しましょうか。
ヴェルニーさんはご存知のとおり、フランス人技師で走水水源地から横須賀製鉄所まで水道を引いた人です、そのルートを通るのでヴェルニー鉄道としました
そうですか。14分間隔になったのは知りませんでした。昔は12分間隔で感心しておりました。
「まぼちょく」という表現は知りませんでした。葉山町だからかな?
三浦半島を回ると、東側より西側の方が開けていませんね。地形が関係している感じです。横須賀の林まで行くと、道は狭いし、広いところはない。山がずっと迫ってきていて、電車を敷設する場所は見当たらないところが多いです。長者が埼を回ってから子産石や秋谷など大変狭い。景観も良いのですが、地下鉄にするととても大変。活断層も走っていますからね。
京急の原田会長も社長を降りたから時間はあるんですかね?今度聞いてみたいですね。