▶葉山町の古墳を見てきました(高17期 和田 良平)
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古墳と言っても、堂々の前方後円墳です。葉山町の長柄と逗子市桜山にまたがった地域に2基あります。見つかったのは、1999年3月だそうです。おおよそ26年前。携帯電話の基地局建設で山頂で行われていた工事の際に「埴輪」を発見したことから気づきました。標高は120mの木が生い茂った丘の上です。現場に「同時代の周辺の遺跡」という図がありました。それを見るとおおよその場所がわかります。(写真1)
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相模湾(逗子湾)を見下ろす丘の上に、二つの前方後円墳が並んでいます。東側が1号古墳。右側が2号古墳です。見つかった順の番号です。私がここへ来たのは2回目で、最初は2023年3月に逗子市の桜山八丁目にある徳冨芦花公園から登りました。ちょっと登ると、2号古墳があり、その先が1号古墳です。このときは、1号古墳のさらに先に進んで、逗子市の桜山七丁目に降りました。
あれから2年たち、古墳の周りが整備されたと聞きましたので、登ってみました。しかし、今回は2歳の孫の散歩で、それほど歩くのは大変です。疲れると「抱っこ」を請求されますが、とても大変なので簡便な方法を選びました。JR逗子駅から「葉桜」行きのバスが運行されています。平日や土日の昼でも1時間に2本はあり、朝夕では15分に1本は動いています。これに乗って終点の「葉桜」で降ります。
50年以上前に開発された団地です。バス停はここで回って逗子駅まで戻ります。降りたバス停の周辺を見ると、「長柄古墳」という小さな看板があります。見つからなくても、おおよそ西に向かえば大丈夫です。山の上に開発された団地で、昔は雑木林だったのでしょうが、伐採して平坦にしてありますので、歩くのは楽です。下り坂には行かないで、途中折れ曲がったりしますが、西の山に向かうと、団地の外れに山道が現れます。バス停から480mです。(写真2)(写真3)
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ここから山道を90m登れば、第1号墳につきます。景色は良いですよ。特に冬は相模湾・江ノ島・富士山がきれいでした。手前の茶色いものは、埴輪のレプリカです。(写真4)
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1号古墳の東側には展望台もあり、ブランコが2台ありました。2年前の時は1台でしたが、増やしたようです。急斜面に向かってブランコをこぐとスリルがあります。古墳と言われなければ、単なる丘としか見えません。詳細な発掘はしていないとのことなので、どんな人が眠っているかはわからないようです。この古墳から西側に500m歩けば、2号古墳があります。今回は2歳児と共だったのでこれで元の道を通って帰りました。往復で5,000歩ぐらいのウオーキングでした。
なお、逗子市のHPは、なかなか詳しく載っています。
https://www.city.zushi.kanagawa.jp/shiminkatsudo/bunkazai/1004577/1004578.html
Wikipediaの説明は、こちらです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/長柄桜山古墳群
逗子市と葉山町それぞれが共同して管理しているようです。
wikiって見たらこう書いてありました。とても興味深いお話、ありがとうございます。
「長柄桜山古墳群には大きな謎もある。墳長90メートルという大きさは、前期古墳としては関東地方の中でも有数の規模であるが、三浦半島周辺では、長柄桜山古墳群以前の古墳は知られておらず、長柄桜山古墳群の造営が終了した後も、約1世紀後の5世紀半ば以降にならないと古墳は造営されていない。つまり長柄桜山古墳群はある日突然造営が開始され、そして2基の古墳が造られた以降、後が全く続かなかったということになる。
長柄桜山古墳群は前期古墳としては関東地方の中でも有数の規模であり、また畿内の定型的な前方後円墳に近い要素が多いなど、前期の前方後円墳としては関東地方では数少ない特徴を備えた古墳であるという点から学術面で高い評価がなされ、更には1999年まで未発見であったこともあって、墳丘の保存状態が良いという点も評価され、2002年12月19日、国の史跡に指定された。」
そうなんです。私は古墳には興味があり、関西に出張で行ったときは、奈良を回って石舞台や、亀石、酒船石などを見てきたこともありました。古墳は国の宝ですが、内部の研究はあまり進んでいないところがあります。宮内庁が指定すると、発掘調査が出来なくなってしまうと言う不思議なところもあります。関東地方の葉山町と逗子市にまたがる地区にこんな古墳が残っていたとは不思議としかありませんし、これしかないというのも不思議です。葉桜団地の造成で壊してしまったかもしれないし、イトーピアにも残っているかもしれない。二子山は古墳があるかもしれないなど、楽しい面がありますよ。