▶ 新春狸御殿(高22期 松原 隆文)

 この投稿をするかどうかずっと迷っていた。髙橋揚一氏(高22期)が昭和のラジオ・テレビ物語を投稿したので、なんか許される気がして私も投稿した。気が向いた人だけが、笑って読んで下さい。
 この作品は1959年に制作したものだ。たわいない内容だが、私の感想では和製ミュージカルの傑作だ。何しろ大映の人気女優達(京マチ子と山本富士子以外)が民謡に合わせて踊るのだ。しかも替え歌の歌詞が愉快で、どの曲も「タヌキ」と唄う。圧巻は市川雷蔵の踊りだ。この民謡に合わせて踊りまくるのである。私はこの踊りを見て初めて日本舞踊の素晴らしさを知った。また全編を通じて流れる日本民謡が実に楽しい。
 冒頭、10分ほど、民謡九曲の歌い踊りがあり、ここだけ毎日見ても飽きない。この九曲の最後に、花笠音頭をバックに若尾文子さんが登場する。この時の若尾さん26歳、まばゆい程綺麗でしかも可愛い。雷蔵さんが、着物を取っ替え引っ替えして登場するが、これまた美男そのものだ。 市川雷蔵は37歳で早逝した。実に惜しいことだ。
 マイ・フェア・レディやサウンド・オブ・ミュージックなどのアメリカのミュージカルも悪くないが、このたわいもない狸御殿は正に和製ミュージカルの傑作だ。今日も10分だけ見よう!

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