▶初めてのe-Tax体験記(高25期 廣瀬隆夫)

国税庁に申請する用事ができたので「e-Tax」に挑戦することになりました。長年、「e-Tax」という言葉は聞いていましたが、なんとなく面倒そうで避けてきました。申請は紙で十分。そう思っていたのですが、ついに観念して取り組むことになりました。どうせならスマホよりパソコンからサクッと入りたいと思い、意を決してICカードリーダーを購入しました。

■ カードリーダーを手に入れる
近所のノジマでSONY製のリーダーを購入。値段は3,000円ちょっと。想像していたよりずっと安い。
「これさえあれば、あっという間にe-Taxデビューだ」――そう楽観していたのですが、世の中そう甘くはありません。

■ 想定外のアプリのインストール祭り
まずはドライバを入れて、機械自体は無事接続。
しかし、その先で「このアプリを入れてください」「次はこのソフトです」と要求されるままインストールを重ねることに。最終的に、気がつけば8個近くソフトが並んでいました。
「これは申請手続きなのか、それともアプリ収集ゲームなのか…」と思わず苦笑い。

■ 試しにPASMOを読んでみる
せっかくなのでFelicaアプリでPASMOを読み取ってみました。残高や履歴がパソコンで見える。
「おおっ!」と一瞬感動するも、冷静になると駅の改札横の機械でも見られる情報。便利かどうかは、ちょっと微妙でした。

■ 便利さを実感 しかし・・・
ようやくマイナンバーカードをリーダーにかざしてログイン。マイナポータルにもアクセスでき、マイナ保険証やねんきんネットの情報まで確認できる。確かに便利といえば便利。
ただ、「もしカードとパスワードを盗まれたら…」と考えると、背筋にスッと冷たいものが走りました。

■ 最後の壁を乗り越える
そして肝心の申請ページ。画面は開いたものの、ボタンを押しても反応がない。にらみ合うこと数十分。ベンダーロックインか。前に同じような経験をしたことを思い出しました。
試しにブラウザをChromeからEdgeに変えたら――思った通り、あっさり動きました。
国税庁に文句を言っても始まらないので、e-Tax専用ブラウザはEdgeに決定。

■ 終わってみれば・・・
結局、カードリーダーの購入、設定から申請完了までで半日。思いのほか長い旅でした。
今では、パソコンを買ってきてWi-Fiにつなげば即インターネットが使えるのが当たり前。でもe-Taxは、まるで90年代のインターネット接続のように、あちこちでつまずく仕掛けが満載でした。

「日本のデジタル化は、まだまだだなあ」とため息をつきつつ、最後は「ガンバれ、デジタル庁」と小さくエールを送ったのでした。

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