▶音楽劇「明日への願い・決して忘れてはいけないこと～横浜・富岡空襲の記憶を未来に～」のご紹介（高25期　廣瀬隆夫）

先日も、アメリカがイランの核施設を攻撃したという衝撃的なニュースが報じられました。ロシアによるウクライナ侵攻は依然として終息の兆しが見えず、イスラエルとパレスチナの間では激しい衝突が続き、多くの尊い命が奪われています。

私たちはそれらを映像で目にすることはあっても、その現実の悲惨さを本当の意味で体感することはできません。しかし、約80年前、日本もまた戦争という極限の状況の中で、多くの苦しみと犠牲を経験しました。それは決して遠い過去の出来事ではなく、今を生きる私たちにも深く関わる、忘れてはならない歴史の一部なのです。

太平洋戦争の末期、1945（昭和20）年6月10日、横須賀にも近い金沢区富岡のあたりがB29による空襲を受けたそうです。ちょうど京急の電車にはたくさんの乗客が乗っていて、空襲警報を聞いた人たちは、富岡駅近くの小さなトンネルに避難したといいます。しかし、その避難先に爆弾が落とされ、40名以上の尊い命が奪われました。このお話は、私も10年以上前に地元のお年寄りからお聞きしました。戦争を知らない私にとって、その話を聞いたときの驚きと衝撃は、今でも忘れられません。平和が当たり前ではなかった時代の記憶を語り継ぐことの大切さを学びました。
「▶子どもの頃の忘れ難い思い出」

このたび、戦争の悲惨さと平和の尊さを次の世代へ語り継ぐため、舞台芸術サークル「潮の音」の皆さんによって、戦後80年の特別企画として音楽劇「明日への願い・決して忘れてはいけないこと ～横浜・富岡空襲の記憶を未来に～」が上演されることとなりました。劇中では、富岡空襲を題材にした新たな楽曲も披露されます。この楽曲は、神奈川県立金沢総合高等学校吹奏楽部の皆さんにより生演奏されます。

年齢や世代を問わず演じられるこの音楽劇は、時代を越えて記憶を受け継ぎ、未来への希望を紡ぐ、かけがえのない平和の架け橋となることでしょう。

お時間のある方は、ぜひ、会場に足をお運びください。

■　日　時：2025年9月7日（日）開場12：30　開演13：00
■　会　場：横浜市金沢公会堂　https://www.yokohama-kanazawakoukaido.jp/access/
■　入場料：前売券800円　当日券900円（高校生以下無料）
■　ちらし：https://kiongaoka.sakura.ne.jp/blog/wp-content/uploads/2025/06/chirasi.pdf

●　タウンニュースの記事（6月5日）：https://www.townnews.co.jp/0110/2025/06/05/787776.html

※「潮の音」は、金沢区に伝わる民話や地域の歴史を音楽劇のかたちで後世に伝えることを目的に活動しているサークルで、これまでにも地域に根ざしたさまざまなテーマで作品を発表しています。
・Webサイト　https://shionone.jimdofree.com/
第16回　2024年9月8日 鼻欠け地蔵（朝比奈）
第15回　2023年9月3日 金沢文庫～私の夏休み～うなぎの井戸、大道の関所
第14回　2022年9月4日 蒲と亀（薬師寺・太寧寺）
第13回　2021年9月5日 亀巣牡丹咲く（龍華寺）
第12回　2020年8月30日 永島泥亀（龍華寺）
第11回　2019年8月25日 塩なめ地蔵（光触寺）
第10回　2018年8月26日 ヘソ薬師（太寧寺）
第 9回　2017年8月27日 荒痛観音（禅林寺）
第 8回　2016年9月4日 小栗判官と照手姫（姫小島）
第 7回　2015年8月31日 武士に二言無し（慶珊寺）
第 6回　2014年8月31日 芋観音（長昌寺）
第 5回　2013年8月31日 山吹の花（太田道灌）
第 4回　2012年9月1日 榎地蔵（水戸黄門）
第 3回　2011年9月3日 赤い井戸（正法院）
第 2回　2010年8月31日 身代わり観音（寶蔵院）
第 1回　2009年8月31日 金沢猫（千光寺）