▶2025国際ロボット展に行ってきました(高25期 廣瀬隆夫)

2025国際ロボット展に行ってきました。本当は日の出桟橋から船で行く予定でしたが、当面の間運休とのことで、ゆりかもめで東京ビッグサイトに向かいました。途中、新橋の地下で鰻丼をいただきました。宮崎産で1,800円。値段も手頃で、味も大満足でした。



ロボットと聞くと、ボストン・ダイナミクスの犬型ロボットや、テスラの人型ロボットのようなヒューマノイドを思い浮かべがちですが、今回の展示会ではそうしたロボットは意外と少なく、むしろ産業用ロボットの存在感が圧倒的でした。川崎重工業、ファナック、安川電機、デンソーといった大手メーカーが大きなブースを構え、エプソン、ナブテスコ、SMC、THK、不二越、パナソニック、ニデックなど、名だたる企業が多数出展していました。



ニデックは、かつての日本電産なのですね。ロボットの“筋肉”ともいえるアクチュエータ用のモーターを製造しているそうです。そのほかにも、画像認識センサーや触覚センサーなど、ロボットを構成するさまざまな要素技術が展示されており、ロボット産業が幅広い分野の技術の集合体であることを実感しました。
今回は過去最多となる673社が出展しているとのことでした。また、日本ロボットシステムインテグレータ協会という団体が設立され、すでに230社が加盟しているそうです。ロボット専業でビジネスを展開している企業も多く、思っていたより中国や韓国のメーカーは少ないという印象でした。
特に印象に残ったのは、弁当の盛り付けを行うロボットです。驚くほどのスピードで次々と弁当を仕上げており、価格は1台およそ2,800万円とのこと。何人分の人件費を置き換えられるかは分かりませんが、すでに「ビジネスとして成り立つ段階」にあるのだと感じました。いずれロボットが作った弁当を当たり前に食べる時代が来るのでしょう。



ロボットは、すでに産業の中核を担う存在になっています。半導体のウエハ製造には不可欠ですし、スマートフォン、パソコン、自動車なども、ロボットなしでは作れない時代です。今後は、サービス業や介護分野にもさらに導入が進むことでしょう。いわゆる「きつい・汚い・危険」の3Kの仕事は、徐々にロボットに置き換わっていくのだと思います。
ロボットは人の仕事を奪う存在ではなく、QOL(生活の質)を向上させるための道具として使われていくべきものだと、あらためて感じました。そしてこの展示会を通して、「日本の企業はまだまだ大丈夫だ」と元気をもらいました。かつてテレビやビデオで世界を席巻したように、ロボット分野でも“メイド・イン・ジャパン”が世界に誇れる存在であり続けてほしいと願っています。ソニーにもう一度Aiboを作ってもらいたいと思いました。
【ロボット三原則】By Asimov
第一条:ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、人間に危害が及びそうなときは助けなければならない。(人間への安全性)
第二条:ロボットは、人間に与えられた命令に服従しなければならない。ただし、その命令が第一条に矛盾しない場合に限る。(命令への服従)
第三条:ロボットは、第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自己を守らなければならない。(自己防衛)
【ロボット三原則 Aibo版】By Sony
第一条:ロボットは人間に危害を加えてはならない。自分に危害を加えようとする人間からも逃げることは許されるが反撃してはならない。
第二条:ロボットは原則として人間に対して注意と愛情を向けるが、ときに反抗的な態度を取ることも許される。
第三条:ロボットは原則として人間の愚痴を辛抱強く聞くが、ときには憎まれ口を利くことも許される。

