▶同窓会研究2「パネルディスカッション・同窓会の活性化を考える」

■ テーマ「同窓会の活性化を考える」
■ 参加者
・山田さん(高11期)、和田さん(高17期)石渡さん(高23期)、佐藤さん(高34期)、廣瀬(高25期)
■ 実施場所:市民活動サポートセンター(汐入)
■ 実施日時:2020年 7月24日(金・祝)13時〜16時
■記録:廣瀬(高25期)

X:最近、同窓会離れが深刻化しているというニュースをネットで良く見かけるようになりました。そこで、「同窓会の活性化を考える」というテーマでパネルディスカッションを行いたいと思います。

X:最初に問題提起を、お願いします。
T:YAHOO!知恵袋の投稿にこのようなものがありました。
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14151647104
同窓会の会費収入が激減していて、30代から40代は会費を払う人がほとんどいないということが問題になっています。
X:知恵袋のベストアンサーの答えというのは、「解決策はありません」なんですね。子どもの手も離れてローンとかも終わって、お金が自由に使いやすくなってる高年齢の人たちの方が会費を納めやすいという回答もありましたね。

I:朋友会も、最近、会費収入が減ってしまったという情報がホームページに出ていました。母校の同窓会も同じ悩みを抱えているのですね。
http://kenyoko-hyk.jp/know/know-office/2020/03/post-50.html

J:こんなに落ち込んだことって、今までにありましたか?
Z:減少傾向でしたが、こんなに急激に落ち込んだことはなかったと思います。どうにかしたいですね。
X:実は、その解決策の糸口を見つけるためにも、コロナ禍の中、みなさんに集まっていただいたのです。

I:朋友会は3年ぐらい前に、活性化のために若返りをやりましたよね。会費収入を増やすのも大きな目的だったと思います。
Z:当時、役員の高齢化、会費の減少が続いていましたから、若い人に朋友会の未来を託したということだと思います。

I:若返りしたスタッフは、どんな活動をやっているのでしょうか?
Z:30代から40代のアクティブ会員を増やす活動をやっているようです。
I:朋友会のホームページを見ますと、LINE、Facebook、Twitter、Instagramのロゴが出ていますね。ネットに移行して明らかに若い人を増やす戦略ですね。

X:このYAHOO!知恵袋の投稿を読んでみると、ほぼ諦め気味に、どこの同窓会も若い層の参加を増やすのは難しいと言っています。この戦略は難しいのではないですか?
T:YAHOO!知恵袋の投稿のグラフを見ると、会費を払っているのは、60代から80代です。YAHOO!知恵袋の回答にもでていましたが、30代から40代は、とにかく、仕事や子育てが忙しくて、同窓会どころじゃないんですね。
J:若い人たちは、まだ、学生時代の記憶が鮮明で、同窓を懐かしむという余裕もないし、そもそも同窓会に関わっている時間がないです。

I:50代も、まだその傾向がありますね。
T:同窓会に興味を持って、活動に本腰を入れられるのは、定年退職した60歳ころからではないかと思います。
I:私も、朋友会のホームページ委員会で本格的に活動をはじめたのは、その年令でした。

J:会報がなくなってしまったんですか?
Z:なくなってはいませんが紙の会報の送付はしなくなったようです。数年前までは、会報「朋友」を年2回発送していました。それが年に1回になり、2020年度の第90号からは、会報の送付はしないでWeb版の会報をホームページに掲載するだけになったようです。
I:Web版の会報を、ちらっと見ましたが、シニアの方は少し物足りないのではないでしょうか。

J:会報が郵送されてくるのを楽しみにしていたと、先輩に聞いたことがあります。
I:昔の会報は、もう少し読み応えがありましたね。

J:以前は、会報と会費の振込用紙を送っていましたが・・・。
Z:今は、送っていないようです。口座振替と銀行振込が納入方法の基本となったとホームページに書いてありました。
J:ご高齢の方は、今までの郵便局の振込用紙の方が使いやすいのではないでしょうか?

X:なんか、私たち70代にとっては、どうも、やりにくくなりましたね。
T:先ほどのYAHOO!知恵袋のグラフを見ると会費の納入率が高いのは、60代から80代です。30代から40代の収入を今の3倍にしても、60代から80代の収入が半減してしまえば、総収入は減ります。
J:若返りしてもシニアの賛同を得られなければ、会費収入は減るということですね。

X:会費収入を増やすためにはどうすれば良いのでしょうか?
J:若い人だけでなく、シニア向けのサービスを充実させることが必要だと思います。
T:いつの時代でも60代から80代のシニア世代が同窓会の財源を支えているのですからね。

J:今回、朋友会の会費収入が半減したのは、シニア世代の賛同を得られなくなったことの影響が大きいと思いますよ。
I:60代から80代にとって魅力あるサービスを提供すれば会費収入は確実に増えると思います。

Z:ここまで、落ち込んだ他の理由は何でしょうか?
I:委員会がなくなって組織として動けなくなったことが大きいのではないかと思います。
X:会報委員会も、ホームページ委員会も無くなってしまいましたからね。

I:まず、委員会を復活させて組織を作り直したらどうでしょうか。
T:2万人の会員向けのサービスを提供するのですから、しっかりした組織運営が必要だと思います。

T:組織を変えるためには、どのくらいの準備期間が必要だと思いますか?
Z:1年くらいかかると思います。

I:郵送にお金がかかりますが、やはり、シニアの心を掴むためには、しっかりした会報が必要ではないでしょうか。やはり、活字には愛着を持っていますよ。
J:会報は、同窓会の活動を集約した鏡のようなものです。同窓会にとって会報の作成は主な事業です。会報を読めば、同窓会がどんな活動をしているかが分かりますからね。

I:会報はきっちりしたものを作ってもらいたいですね。
Z:100周年の時に、記念誌を作る時に過去の会報の記事が大変、参考になりました。会報がなかったら、あれだけの記念誌は出来なかったのではないかと思います。
I:横高の歴史や世相を記録するものとしても重要と言うことですね。

X:会報を送るというのは、暗に”会費を払ってください”というメッセージなんです。振込用紙を同封して送るのが最大の目的なんです。
I:会報や振込用紙という目に見えるしっかりした実物がないと会費を払う気持ちになりにくいということもありますね。

J:現状では、ホームページを見ていない人は会費の払い方すら分からないですからね。
T:今はネットに頼ったやり方ですが会費収入を増やしていくためには、ネットを見ていない人に働きかけるということも必要だと思います。

J:仮に会報委員会が再結成されて会報を作り直す場合、具体的にどんな会報をイメージしていますか?
I:吉田庫三先生が初代校長で、姉妹校とも言える小田原高校の会報「八幡山」は実によく出来ています。30ページ以上あって読み応えがあります。クラス会の報告、文化祭、体育祭の話、自然環境フォーラム、小田原中学の歴史、総会の話、会費納入状況の分析など多岐に渡っています。

J:明らかに想定している読者層はシニア世代ですね。
T:同窓会活動の見える化を会報を使ってやっているんですね。ホームページにバックナンバーを含めてPDFで会報が公開してあります。
https://odako.org/pdf/kaiho/hachimanyama31_web.pdf
I:この会報を参考にしたらどうかと思います。

J:読み応えがありますね。この内容だったら会費を払ってでも読みたい気になります。
I:小田原高校では、この会報を2万2千人全員に振込用紙を同封して送っているようです。会費は、郵便局とコンビニで送金できるようです。私なんか、こちらの方が払いやすいですね。

I:小田原高校の同窓会の運営は順調なようですね。
Z:シニアのサポートを充実させたことで、若年層の会費の入金も増えているようです。

X:校歌祭でお付き合いがありますので、関わっているメンバーにお話をお聞きすることが出来ますよ。
I:会費収入の維持や会報の郵送コストの問題をどのように解決しているか、ぜひ、お聞きしたいですね。

T:現在、40代の同窓生も、20年経てば60代。いつの時代でもシニアが同窓会を支えていることは変わりません。その世代が中心になって、サイクルを回していけば、同窓会を存続させることができるということがお分かりになったと思います。若い人に広げることも必要ですが、財源を支えてくれるシニアの人たちのサポートが重要ということが、今日のパネルディスカッションの一つの結論ですね。

X:そうですね。会費は、愛校心を反映させたものだと思います。横須賀高校が好きだから、母校をバックアップしたいから会費を払うのだと思います。将来、会を支えてくれる若い同窓生たちにも、愛校心を醸成するようなサービスを提供し続けることが会費収入を増やすことにつながると思います。自然に会費が集まるような同窓会になって欲しいですね。

I:そのためには、できるだけたくさんの人に同窓会に興味を持っていただく必要があると思います。一人ひとりの力は小さいですが、力を合わせれば解決できる問題だと思います。みんなで知恵を出し合って楽しい同窓会にしたいですね。
https://kiongaoka.sakura.ne.jp/blog/kokorozashi/

X:同窓会の活性化については、いろいろなアイデアをお持ちだと思います。これからも引き続き、みなさんと議論していきたいと思います。

記恩ヶ丘の会のみなさん、本日は、お忙しい中、長時間ありがとうございました。
コロナには、くれぐれも、お気をつけください。

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