▶「桃栗三年柿八年」、切ってしまえばただの切り株(高22期 高橋克己)

六浦2丁目の自宅から金沢八景駅までは徒歩十数分の道のりだ。38年前に住み始めた頃は10分と歩かなかったが、最近は時間が掛かる。風のように横を通り過ぎるママチャリが怖いので、16号線に沿った通りではなく、山側の裏道を抜けていることもある。
お陰で人や自転車とはすれ違わない代わりに、庭に植わった柿やミカンの実り具合の変化に季節を感じることができる。先ず出会うのは一本の「木守り柿」。10月までは沢山なっていたのが、ここ10日ほどの間に一つを残して収穫されたようだ。

次はその隣家の塀の中にあるのはミカンの木。おそらくは温州ミカンか。最初は青(緑?)かった実が徐々に色付くに従い、通行人の手の届く高さにある実が一つ減り二つ減りして、まさに食べ頃になったというのに、高枝の先にそのままになっている。家人が外にいれば「一つとってもいいですか?」と聞くのだが、見掛けたことがない。

そこから数軒先にも車庫の奥にミカンの木がある。手前の家のとは違う種類らしく、黄みの勝った実の色をしている。ちょっと酸っぱそうである。

そこを左に曲がると京急の線路に沿った道に出る。左側のアパートの奥の民家の庭にもとても立派なミカンの木が実をたくさん付けている。大きさから推して、夏ミカンかも知れない。が、近寄れないので詳しくは判らない。

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東北の方ではクマの出没が相次いでいて、人里で長年親しまれてきた柿の木や栗の木が伐採の憂き目に遭っているとのニュースを耳にする。それをひとしお残念に思うのには、こういう訳がある。
私は汐入3丁目の長源寺坂から坂本に抜ける「ちこく坂」の左側の山、通称「レンガ山」の階段を百段ほど上がった母の実家で生まれ育った。実家には母の両親、伯父、叔母、そして私の両親と姉と私の8人が暮らしていた。
私が5歳になった頃、伯父の結婚に備え、私たち家族は坂本坂上の大叔父の長屋に引っ越した。そこで小学校に上がったが、2年ほどで実家の隣家が空き、転居した。買ったのだろうが、お金をどう工面したのか、父は十代で海軍に入り、母の実家の下宿人からベースに入ったのだし。
前置きが長くなったが、母は新居の猫の額ほどの庭に桃の木と梨の木を植え、よくよく丹精した。柿の木が一本元から植わっていた。母は亡くなる2011年までそこに住んだから、梨も桃も樹齢70年以上になっていたが、しばらくして家は売却した。
が、少なくとも私が1975年に実家を出るまでの間、それらの実を食べた記憶があまりない。その代わり、坂本では山の夏ミカン、汐入に戻ってからは近所の枇杷をとって食べたものだった。枇杷は木肌が埃っぽいので服がすぐ汚れ、母によく叱られた。
その実家から10軒(今は概ね空家)ほどの所に姉夫婦の家がある。実はそこは75年に結婚した私たちの新居だった。これもお金をどう工面したのか、両親が買って他人に貸していたのを、改装してくれたのだ。が、3年経たずに転勤になり、後に姉夫婦が入った。
その家の庭にも柿の木がある。おそらく富有柿で、当時も実をよく付けていた。それが50年経ち、今年は1000個なったと、姉から宅急便で30個ほど送られてきた。早速お礼方々見に行ったが、話半分でも500個はあったか。
が、上の方の実が数十個そのままになっている。義兄も来年は傘寿、登ってとる元気がないという。むろん私もクマではないから無理。ということで大量の「木守り柿」となった。帰りに通った実家の庭には、何も見当たらなかった。 おわり


なかなか興味深い道ですね。歩いている楽しさが、目に見えるようです。写真がありますから、目で見ているのですがね。
我が家にも実のなる木があります。柿、栗、枇杷。今年は柿のなり年で、さほど大きくない木ですが、200個以上収穫できました。熊は出ませんが、カラスが持っていかないように注意していますが、彼らは早起きで、一寸した対策をしてもその間をぬって取ろうとします。スズメやシジュウカラ、ヤマガラ、ジョウビタキなども突っついていますので、彼らのために残しておきました。カラスはダメです。人間の勝手ですがね。
栗も今年はまあまあ採れました。栗ご飯に十分ほどは。両方の木も道に面していますので、通行人が採ることも出来ます。特に気にしてはいません。栗は出来るならイガも持って帰って欲しいのですが、残っている場合が多い。後片付けが一寸大変です。
枇杷は、大きな木がありましたが、セットバックで引っかかりやむなく伐採しました。しかしどっこい。実生で近くの場所から生えているのが見つかり、今年から収穫できました。
桃栗三年柿八年ですが、枇杷は何年でしょうかね?
山桜も5本ほど実生で生えていて、サクランボが採れました。山形のサクランボとは違い、それほどおいしくなかったのですが、口の周りを紫色にして食べたことがあります。現在は2本だけ残っております。楽しいです。
私も、この金沢八景の裏道は良く通ります。この辺りは六浦藩の陣屋があったところで独特な雰囲気があります。こんなに柑橘類があるとは気が付きませんでした。ここを治めていた大名の米倉丹後守のお墓があるのですが、まだ子孫の方が住んでいてお墓の掃除をしているそうです。昔、書いたブログがありますのでご紹介します。
https://daido-net.sakura.ne.jp/wp/2022/02/27/yonekura-3/
我が家にもユズやキンカン、キウイがなるのですが、油断していると台湾リスに食べられてしまいます。クルミも実から育てているのですが5年経って木は大きくなりましたが、実が生りません。今年はイチジクを植えてみました。実が生る木は楽しみがあって良いですね。
柿好きの私は、食べたさ一心で柿を植えました。10年ほど前です。一年おきに豊作になるんですね。今年は裏年で66個でした(昨年は120個)。ただ粒が大きくて甘みも増していました。
1月には必ず肥料をやります。年二回植木屋さんに来てもらいますが、任せ放しではなく、自分で剪定をします。直角に上下に伸びた枝は切り、風通しを良くします。可愛がれば必ず報いてくれますね。脚立も怖くなってきたので、余り上に伸びないように、こぢんまりとまとめています。
サクランボも植えてあります。5月にたくさん成りますね。これは枝や葉が多いのでカットしないと風通しが悪くなります。
果物を収穫する充実感は、縄文以来の人間の本質的喜びですね。