横須賀高校2017(平成29)年度 第70回卒業式の報告

2017(平成29)年度卒業式 第70回卒業証書授与式を挙行

レポート (高25期 廣瀬隆夫)

梅の花が咲き誇る3月3日(土)に行われました横須賀高校の第70回卒業式についてお伝えします。

 

 

高校70期の卒業生は277名でした。式は午前10時から始まり、吹奏楽部の演奏とともに卒業生が体育館に入場しました。教頭の「開式のことば」に続き、国歌斉唱と校歌斉唱があり、全員着席の後、卒業証書授与に移り、担任による一人ひとりの呼名が始まりました。返事をする卒業生が次々と起立をすると、会場全体が緊張した雰囲気に包まれました。クラス代表の生徒たちが、それぞれ壇上で立派に証書を受け取っていました。

 

「学校長のことば」では、誠実に物事に対峙するという横高気質を忘れずにリーダーシップを以て歩んで欲しいというお話がありました。その後、「センス・オブ・ワンダー」や「沈黙の春」の著者であるレイチェル・カーソンは自然の中で起こっている問題を発見して、環境汚染を突き止めたことを話されました。横高を卒業したら、問題を与えられて答えを出すのではなく、レイチェル・カーソンのように自ら問題を作り出すことをしなければならないと話されました。また、多様な価値観を持った多くの人と触れ合うことの重要さ、失敗しても立ち上がって前に進むタフガイであること、協調だけでなく自分を失わない「和して同ぜず」というお言葉をいただきました。これからも謙虚に学び続けることが重要と結びました。

「PTA会長のことば」では、大学生や社会人になって一人前になっても、何もできなかった頃の謙虚な気持ち、初心を忘れないこと、また、多くの人たちのおかげで今があるという感謝の心を忘れないで欲しいというお話がありました。父兄には、子どものお陰で親の自分も共に成長したという体験を話されました。また、子どもが成長すると接する面積は減っていくが、心のつながりは決して失わないようにというアドバイスがありました。「同窓会会長のことば」では、同窓会のネットワークを使って会員を支援していくと話されました。料理、スポーツ、音楽などの趣味の輪を広げて、健康に気をつけてください、というお話がありました。

続いて司会より祝電の披露と来賓の紹介があり、「記念品贈呈」として目録の贈呈が行われました。品物は、壁掛け式の扇風機6台。夏季に大いに活用されることと思います。

「在校生のことば」では、体育祭では学年という壁を越えて一つになれたこと、先輩方から心の持ち方や行動の仕方を学んだことを話されました。先輩方が作り上げた横高の伝統をつないでいくことを誓いました。夢と希望を絶やさないで輝かしい前途を開拓してください、という、はなむけの言葉が送られました。それを受けた「卒業生代表のことば」では、まず、記恩ヶ丘に吹く風が気持ち良い季節に卒業できることの喜びを語ったあと、体育祭では、最高のイベントにするという志が大事なこと、一人でなく仲間に支えられて大きなことが成し遂げられたことが述べられました。在校生には、勉強だけでなく部活や色々な行事に参加して、一人だけでは出来ないことを経験して人間的に成長して欲しいという言葉を返しました。また、一人ひとりが横高を背負うという自覚が必要だという言葉を残しました。

この後、「仰げば尊し」の斉唱があり、教頭の「閉式のことば」をもって、第70回卒業式を終了しました。そして、今年も、卒業生退場の前に、卒業生から「ちょっと待った」「校長先生、お願いがあります」の声が上がり、卒業生によるトークの間に白ランに着替えた応援団が登場。団長を中心に、団員から後輩と母校に向けての大いなるエールが送られました。その後、卒業生全員が保護者・在校生の方を向き、合唱すると、会場全体がその歌声に聴き入りました。歌の後、卒業生が1組から順に退場。卒業生からの各担任へのお礼のメッセージでは涙を流す担任の姿も見られ、来賓、在校生、保護者、教職員から送られる大きな拍手の中、277名が会場を後にしました。時間を忘れるくらい良い卒業式でした。体育館を出たのは、12時半くらいでした。

 

解散した後は、生徒たちは、それぞれのクラスの教室に戻り、担任の先生から一人ひとり卒業証書が渡されました。先生が、生徒一人ひとりに思い出やアドバイスを語り、生徒が、先生と父兄に感謝の言葉を返すというものでした。涙なみだの会になりました。最後に、担任の先生から、卒業したら社会から愛される人になろう、自分の意思を曲げないで進もう、電子辞書を使わず紙の辞書を使おう、というお話がありました。補足しますと、電子辞書は、調べた単語しか見えないが、紙の辞書は、前後のたくさんの単語が目に入り、そこでの気づきがあるということです。近視眼的にならずに視野を広げよう、ということだそうです。うまいことを言うなあ、と思いました。

親にとっても、たいへんに学ぶべきことが多い、良い卒業式でした。

  

横高の卒業生の上地横須賀市長からは、「よかった。ありがとう」という感謝の気持ちを持つことと、自分の可能性を信じて夢に向かって羽ばたいてください、というメッセージが入った祝電をいただきました。通り一遍のものでなく、自ら考えたしっかりした心のこもったメッセージでした。

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