孔子の言葉<衆これを悪むも必ず察し、衆これを好むも必ず察す>

<衆これを悪むも必ず察し、衆これを好むも必ず察す>
【解説】
みんなが悪く言っている人も、逆に、評判が良い人も、そうした評判に惑わされず、自分で本当の姿を見極めなければならない。
行動を視て、動機を観て、願望を察すれば真実がわかると孔子は言っています。
【言葉の意味】
・視る・・・外見を見ること。
・観る・・・調べて見る。
・察する・・・外に表れた様子などから内情を感じ取る。
【私見】
新聞や雑誌で広く流布しているイメージが、実態とはまるで違うこともあるのです。噂は一度は疑ってみる。そして、自分で判断することが大切です。昔の歌で、“噂を信じちゃいけないよ〜私の心はウブなのさ〜”なんて歌がありましたね。

<父母在らば遠く遊ばず、遊べば必ず方あり>
【解説】
父母の存命中は、遠くに旅に出るべきではない。どうしても出かけなければならない時は、必ず行き先を明らかにすることだ。
【私見】
最近では簡単に海外旅行ができますが、孔子の時代は旅は命がけで「別れの水杯」を交わしたほどでした。勝手に旅に出かけて親に心配をかけるなということです。私も若い時に、このことが分かっていたなら、夜中にバイクや車を駆り立てて遊んでいなかったと悔やまれます。母親は私が帰ってくるまで、心配で寝ていなかったようです。

<今の孝は、これよく養うことをいうも、犬馬に至るまでよく養うことにあり>
【解説】
近頃は親を扶養することが孝というようだが、ただ養うだけなら家畜だってやっているではないのか。
【私見】
どんなに身の回りの世話をして養っていても、親への尊敬を欠き、その自尊心を傷つけるようなことがあっては、孝とは言えないということですね。親を敬い大切にするという心が大事ということです。
(横須賀高校 昭和43年卒業 山田 友造)

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