▶第17回「青春かながわ校歌祭」レポート

2022年10月16日 2022年11月23日

廣瀬隆夫

横高を応援して、校歌を愛するOBOG、在校生、教職員にとって2022年は大きな節目の年となりました。7月には応援歌「勝利を目指し」の作詞者高3期中村齊さんが90歳で天寿を全うされました。翌8月は応援歌「勝利を目指し」の作曲者音楽科教諭五十嵐（青山）光子先生の没後55年でした。五十嵐（青山）光子先生は大学同級生だった團伊玖磨氏に新制高校校歌「天がける白雲」の作曲を依頼された方でもあります。（高22期　高橋揚一）

9月には横須賀高校OB合唱団による第39回定期演奏会が横須賀文化会館大ホールで開催されました。これまで長年会長を務めてこられた高11期山田茂雄さんが指揮者を勇退し、高24期志摩尚平さんが常任指揮者として今後を支えていく世代交代の場面もあり、大いに盛り上がりました。

さて、前置きはこのくらいにして、第17回「青春かながわ校歌祭」の本番を迎えた10月15日（土）、コロナと台風に阻まれて3年間先送りにされていた念願の校歌祭が、よこすか芸術劇場大ホールにて元気に幕を開けました。発足以来、会場は神奈川県内を巡ってきましたが、今回は横須賀にて令和初の開催となり、横高関係者はひとかたならぬ意気込みで臨んでいたようです。

よこすか芸術劇場大ホールは京急汐入駅のすぐ脇ですが、1階入口に案内の方が立っておられ、会場を誘導してくださいました。鼓動を高めつつエスカレターで4階に上がると、開演1時間も前なのにすでに多くの来場者やスタッフの方々。「青春」と冠されるタイトルなので若い方ばかりかと思いきや、むかし若かった方がほとんどではありませんか。それでいて皆さん溌溂とされて開演前の受付周辺には、昔に戻って若人たちに負けない熱気が充満していました。学校ごとに割り振られた出演者席も中央の一般観客席もほぼ満席でした。

待つこと1時間、ようやく幹事校の追浜高校うしお会の司会で開場。主催者と来賓の挨拶に続いて追浜高校うしお会によるアトラクション。最初の出演校鶴見高校鶴陵会による神奈川県民歌「光あらたに」の合唱に続き各校の校歌の披露が始まりました。我らが横高は6番目。横高カラーの黄色いバンダナを巻いて40名の出演者一同が颯爽と登場。10名ほどの在校生にも参加いただいて老若男女の揃い踏みです。横高OBOG合唱団常任指揮者の高24期志摩尚平さんの指揮により「坂東武者」と「天がける白雲」の2曲を見事に歌い上げました。母校での練習は一度きりでしたが、母校を愛する歌声が一丸となり楽しく歌っている様子がありありと伝ってきました。文字だけを追って学校行事で歌わされた時とはまったく違って、歌詞の意味を一字一句噛み締めて発声される気迫がありました。

個人的には応援歌「勝利を目指し」も歌えると良いと思っています。あるいは校歌の最後に「横高、横高、我らが母校」のコーダを入れても良いように思います。冒頭にお話した「勝利を目指し」の中村齊さんと五十嵐（青山）光子先生にも届くと良いのですが・・・。

横高に限らず、横浜修悠館高校の若々しい雰囲気や湘南高校の伝統の味わいなど出場15校それぞれの演出すべてがエキサイティングで青春を謳歌する1日となりました。幹事校の追浜高校の適切な運営で無事全校の校歌が終わり、学校の境を超えた達成感に包まれ、是非また来年も行きたいという気持ちが充満した場内でした。

第17回「青春かながわ校歌祭」の出場校は以下のとおりです。鶴見高校・横須賀大津高校・商工高校・横浜修悠館高校・麻溝台高校・県立横須賀高校・厚木高校・秦野高校・逗子高校・横浜緑ケ丘高校・柏陽高校・湘南高校・川崎高校・横浜立野高校・追浜高校（出場順）

校歌祭成功に当たり、実行委員で会場誘導係の高43期久場今日子さん、指揮担当の高24期志摩尚平さん、報道担当の高17期和田良平さん、受付担当の皆様、その他全校全スタッフおよび出演された皆様には、大変お疲れさまでした。有難うございました。

次回は横須賀ではありませんが、幹事校が鶴見高校なので比較的行きやすい場所での開催となることでしょう。今回機会を逸した方々も次回には同級生を誘い合って来場されることをお勧めいたします。青春は人生のある期間ではなく、みんなで校歌を歌えばその時がまさに青春です。

なお、今回の校歌祭は神奈川県内および町田市内のJCOMサービスエリア「JCOMデジタル11チャンネル」にて11月23日（水）、27日（日）、29日（火）の18時から19時25分に放映される予定です。詳細は「青春かながわ校歌祭 JCOM」または「JCOMチャンネル神奈川」を検索、あるいは0120-999-000（9時〜18時）にお問い合わせください。