▶金沢動物園の「横須賀高校科学部の展示」を見学
廣瀬隆夫
金沢動物園「Zoo to Wild Fes ～Autumn～」に横須賀高校科学部がブースを出していました。今回の展示は横高の卒業生が金沢動物園に就職したことがきっかけだそうです。環境省により絶滅危惧種に指定されているトウキョウサンショウウオの研究成果を展示していました。横高のグランドの裏山に棲んでいたサンショウウオを偶然、生徒が見つけて、科学部が調査・研究・保護をしているそうです。私が横高に通っていたときも棲んでいたんでしょうね。（高25期 廣瀬）
水槽内で飼育して繁殖させて自然に戻すという活動を2016年から続けており、はじめは11個しかなかった卵嚢（らんのう）が、2023年には10倍以上のの11８個も確認されるようになったそうです。一つの卵嚢には数百個の卵が含まれていますので、個体数の増加は大変な数で、すばらしい成果です。卵嚢は必ず2個ペアーで産むということも教えていただきました。子孫を残すための知恵なんでしょうね。
トウキョウサンショウウオの餌はワラジムシだそうです。外来種のダンゴムシはたくさんいますが、在来種のワラジムシは数が少なくて捕まえるのが大変だと言っていました。科学部員は20人くらいで、試験勉強の合間を見つけて捕まえているそうです。このような活動を何年も続けて、繁殖させていることは並大抵の努力ではできません。指導されている先生方のご苦労にも頭が下がります。
科学部の生徒が、生き物に興味をもってもらうように、自分たちで作ったクイズで、見学に立ち寄った小さな子どもたちを楽しませていました。生徒たちは、とにかくトウキョウサンショウウオは可愛くてしかたがないと言っていました。定期的にSCIENCEという研究をまとめた冊子を発行してイベントなどで配っているようです。読んでみたいです。
地球温暖化をくい止めるために世界的にSDGｓが叫ばれる中、横須賀高校の後輩たちは、自然環境を守る良いことをやっているなあと思いました。このような地道な活動が科学の芽を育てていくのだと思いました。生徒たちのイキイキとした表情が印象的でした。説明員の生徒に「生物」の方に進むのかと聞きましたら「物理」です、と言っていました。科学の分野に進んだ人の多くは、小さいころ虫やカエルなどの生き物の観察が好きだったと本で読んだことがあります。先輩の小柴さんのようにノーベル賞を目指してもらいたいと思いました。
私も科学部出身です。懐かしいですね。私は電子班という分科会に所属し、アマチュア無線をやっておりました。何人かで無線技士の国家試験を受けに行き、コールサインをもらいましたが、高校生の分際では開局など出来ず、そのままでしたが、大学を経て社会人になってから開局をしたと記憶しています。高校生時代が、いろいろな趣味のスタートだったと認識しました。
サンショウウオがかわいらしいというのは、なかなか理解できませんが、いろいろな感情があるから人間は面白いんでしょうね。社会人になってからは、野鳥に興味を持って、「日本野鳥の会」会員になったり。趣味を個人名刺に書いていますが、青春かながわ校歌祭の打ち合わせで、今回の実行委員長になった鶴見高校の会長と野鳥観察で話が弾んだりしました。色々とやることは良いですねえ。
私は今は廃部となった生物部の出身です。淋しい思いをしていたのですが、科学部の中に生物班として存在しているようです。先日も部室で見学させてもらいました。トウキョウサンショウウオも、幼少の頃は透き通った感じの色で、姿・形もかわいいですよ。
トウキョウサンショウウオと生物部の付き合いは結構古く、80周年誌や100周年誌に顧問の先生や先輩が部の紹介で触れられています。裏山はひょうたん池が在るくらいの水山なので、昔からいたのかもしれません。周辺が開発され心配されましたが、どこかで生き延びていたのでしょう。当初、一般の生徒が見つけ科学部に持ち込んだと聞いています。
子供にも分かる発表の仕方は素晴らしいですね。ＳＳＨの影響でしょうか。
トウキョウサンショウウオの研究は30年くらい前からやっていたのですね。横高の裏山に登ることはできるのでしょうか？可能なら登ってみたいですね。
電子班もあったのですね。科学部の活動が仕事につながったのですね。私も、日本野鳥の会に入っていました。何回か探鳥会に行きました。